【SSL】Softube Console 1 レビュー【NEVE】
※この記事は2016/09/08に書いたもので、Console1第一世代のものです。2019年現在は、第二世代のMk2が最新機種です。その辺りを踏まえつつ、編集を加えています。大きく変わったことはないので、参考になればと思います。
DAWでコンソールを。「Softube Console1」
Console1を使い始めて少し経つので、ピックアップしてレビューを書いてみたいと思います。
できるだけフラットな視点で書きたいので良くないところも書いています。
使用環境はStudio One3.3、MacでCPUは2GHzのi7でクアッドコア、メモリは16GB、ストレージはSSDです。割と上々なスペックだと思います。
ここをご覧になっている方はConsole1がある程度どういったものかというのはご存知だと思うので、導入は簡潔に。
つまりこれがどういったものかというと、プラグインとコントローラーのセットです。
基本のセットはSSL4000Eのチャンネル・ストリップ・プラグインとConsole1ハードウェア。
オプションでSSL XL9000や、British Class A(NEVEモデリング)を追加できます。
実際にハードウェアを使っている感覚。
写真のハードウェア・コントローラーを使って操作するわけですが、確かにツマミをグリグリと、トラックの移動もボタンで一発、ミュートやソロもこのコントローラーで行えるので、見た目は随分違いますが、実際に卓を触っているような感覚です。
マウスやキーボードを使うことなくミックスを進められるので、サクサクと作業が進んでいきます。
ちなみにチャンネル・ストリップの切り替えもコントローラーで行えます。
Console1のプラグインならアンドゥもできます。
インサートできるトラック数も制限はありません。20トラック単位で切り替えていく形です。この切り替えには、慣れるのに少し時間がかかるかもしれません。
ディスプレイに出てくる画面はこちら。ディスプレイの9割近くを占めますが、これもコントローラーのボタンでオンオフ可能。操作した時だけ出てくるオートモードもあります。
地味にありがたいのが、トラック名が自動で反映されるところ。トラック数が増えてくるとさすがにトラック選択ボタンを間違えたりするのですが、トラック名が出るので今何のトラックをいじっているのかがわかって助かります。(DAWにより対応していないものもあります。)
※2017/02/20追記:しばらく使っていて、ちょっとしたフラストレーションがあると感じたのですが、それはトラック名とトラックナンバーを頭の中で一致させないといけない、ということでした。DAWでミックスをする場合、トラックナンバーを意識することはないので、そこがちょっとネックかもしれません。
実際、音はどうなの?
音については、心配ありません。さすがはSoftube、SSLもNEVEも公認をとっているだけあって再現度は非常に高いと感じました。
WAVESだと若干デフォルメがかかっているように感じますが、Softubeは質実剛健というか、忠実な印象です。WAVESというよりはUADと言うと伝わりやすいでしょうか。
最近であればSlate DigitalがNEVE 1073のモデリングを出していますが、Slate Digitalは少し経年変化したNEVEの音、という感じで割とソフトな印象があります。
それに対してBritish Class Aは新品のNEVE(と言うと変ですが)のような、音の張り出し感があります。
NEVEの公認と言うと違和感を感じる方もいるかもしれませんが、ルパート・ニーブさんではなく、AMS/NEVEの公認となっています。
ちなみにプリ/インプットは1073、EQは1084、コンプは2254 compressor or limiter、ゲートは2257 gateです。恥ずかしながらNEVEのゲートは初めて知りました。
Console1にはDRIVEとCHARACTERという項目があり、このDRIVEを上げることによって、実機さながらの倍音・歪みが付加されます。0〜10までとなっていて、5がちょうど実機を再現したもの。0だと全く付加されずバイパスとなります。5を超えるとかなり歪みが強くなってくるのと音量レベルも上がってくるため、5近辺を基本に調整するのが良いのではないでしょうか。
DRIVEの下にあるCHARACTERは文字どおりドライブのキャラクターを変化させる項目です。右に回すとプラス方向になり、ハイミッドが強調され音が前に出てきます。
左方向はマイナスとなり、逆にハイミッドレンジが削られソフト、ファット、あるいはこもった音になっていきます。
ちゃんと再現されているんだなーと感じるのは、例えばEQで何もしていない状態でも、実機を通したときに生じるEQのわずかなカーブが画面に表示されているところだったりします。
他にもEQノブを動かして数字上は200Hzをあげていても、実機は少し違う帯域が変化していたりします。それもカーブでちゃんと再現されています。数値とカーブが異なるので戸惑う人もいるかもしれません。
この画像はSoftubeのTUBE-TECH PE 1CをConsole1に立ち上げたものです。
このようにConsole1以外のプラグインもSoftubeのものであればConsole1で使用することができます(全てではありません)。
上で出てきたEQカーブの再現の話ですが、このPE 1Cが一番わかりやすいのではないかと思います。TUBE-TECHのPE 1CはPultec EQのレプリカ(と言ってしまってごめんなさい)ですが、DAW・プラグイン世代だとその特性を知らない方も多いと思います。
LOWを見てみると、BOOST(増やす)とATTEN(減らす)があるのですが、実機を知らないと「なんで増やすのと減らすのが別々にあるの?同じ帯域?意味なくない?」と思うかもしれません。
あるいは「知ってる、ブーストとアッテネートで帯域違うんでしょ。」という人もいるかもしれません。
そう、BOOSTとATTENでは対象になっている帯域が異なります。
では実際どのあたりがBOOSTされてATTENされているのか、というのをConsole1では目で確認することができます。画像はそれぞれノブを振り切った状態のものです。LOWのATTENは少し上の帯域を中心に下がっているのがわかると思います。
今まで耳で確認してきたものを、目で確認できるというのはなかなか新鮮だったりします。昔FocusriteのLiquid MixというConsole1と似た構成のプラグインがありましたが、それを思い出しました。
Console 1の残念な点、だったけど解消されたもの。(2017/02/20編集)
・モノラルのPANに対応。Studio Oneにインテグレートされた。(2017/02/20編集)
Studio Oneへのインテグレートにより、モノラルPANや、フェーダーとのリンクなどが実現されました。例えばConsole1のPANを回すと、DAW上のPANも変化します。これは本当に嬉しい。プラグインの操作も、DAWミキサーの操作も同時に行えるようになりました。
・日本語マニュアルが全て完成(2017/02/20編集)
British Class A及びSSL XL9000の日本語マニュアルはダウンロード可能です。Console1(SSL 4000E含む)自体のマニュアルは製品に同梱されています。
自分のは同梱漏れ、ということがありました。
Console1自体の日本語マニュアルはダウンロード提供していないので、無くさないよう注意です。
今も残念な点。(2019/10/25編集)
・結局Console 1で完結できない。
Console 1でミックスをすると非常にまとまりがあるのですが、昨今の音楽事情を考えるとこれだけで仕上げてしまうのはなかなか難しいです。特にEQはQを最大限狭めても結構広いので(そりゃそうなんですが)、結局他のパラメトリックEQを挿したりというのが普通にあります。
Console 1で下ごしらえ、もしくは改めて録り音を作るようなイメージで、あとは他でじっくりやるという形になってきます。
・結構容量を食う。CPU負荷が高い。(2019/10/25編集)
※現在のPCスペック環境を考えると、重くありません。
スペックが低いマシンを使っている方のみ参考にしてください。
上に書いた通り、マシンのスペックはそこそこいいはずなんですが、ジャスト50トラックにConsole 1をインサートすると容量をかなり使うことがわかりました。
CPUの使用量が60%前後をうろうろしながら、70%を超えることもあります。一応クアッドコアなんですけどね。
レーテンシーは基本的に0.1ms程度ですが、再生ボタンを押すたびにプラグインが適用される前の素の状態の音が鳴り、そのため場合によっては爆音だったりします。
一瞬ですが、常にそうなるので若干フラストレーションが溜まります。
あとは、同じく再生を押すたびにCPUの使用率が100%を超えること。
少ないトラックであれば気にならないかもしれませんが、50トラック程度は割と普通だと思うので結構厳しいですね。
未使用のセクション(Shape/EQ/Compressor)をオフにすることで節約できるので、使わなければこまめにオフ、ミュートトラックからは外す、といったことをした方が良さそうです。
Macであればクアッドコアi7は必須、iMacやMac Book Proのスペックが高いものや、Mac Proということになると思います。
終わりに。Mk2の発表。(2019/10/25編集)
つらつらと思いつくままに書いてきましたが、Console 1はおすすめなのかどうかというと「現時点では人や環境を選ぶし、無条件におすすめはできない」と思っていましたが、Mk2はなんと半額近い値段に。
PCやMacのスペックさえ許せば、導入を検討してもいいのではないでしょうか。
そしてMk2では値段以外にも、UADに対応しました。これはUADのプラグインをConsole1で操作できるというもの。UADユーザーにはトピックだと思います。
こうやってあらゆるプラグインがコントロールできるようになったらなぁ、と夢が広がります。
SSLやNEVE、APIの再現度としてはかなり高めだと感じますし、ツマミをグリグリといじってConsole 1だけでミックスをしてく楽しさは実際格別だったりします。
ただ、最近は優秀なプラグインが急激に増えたので、サウンドクオリティ面の優位性はあまりないかもしれません。
決して安いものではないので、もし悩んでいる人がいて、この記事が参考になれば嬉しいです。自分の環境では試せる製品ではないのでなおさら、です。
Softube Console 1 Mk II 【あす楽対応_関東】
- 価格: 60907 円
- 楽天で詳細を見る
[rakuten:reckb:10052547:detail]
[rakuten:ishibashi:10133906:detail]
【8/31まで!】Xpand!2が100円!99%OFFセール!
プラグイン音源Xpand!2のセールは8/31まで。
みなさんもう買いましたか?
イギリスのプラグイン・ストアPlugin Boutique.com(プラグイン・ブティック)でXpand!2がセール中。
お値段なんと1ユーロ/1ドル。
商品ページはこちら。
すっかり忘れていて慌てて買いました。
1ユーロとか1ドルだと100円よりちょっと高くなるよな、と思ったらなんと円で買えます。しかも99円になりました。(→その後、最終的な請求は105円になってました...。)
セールは8/31までなのでお急ぎを。
購入時のポイント
・値段が110円になった?
→会員でない人はカートに入れた後、会員登録(Sign Up/サインアップ)をする必要があります。
手続きが終わってカートに戻ったら「あれ?110円になってる...」と思うかもしれませんが、カートの下にあるBilling AddressをJapanで入力すれば99円に変わります。
・ダウンロードの仕方は?
→購入後の画面でDownloadボタンが出てくるのでそれをクリックするとPDFがダウンロードされます。PDF内のリンクをクリックするとインストーラーがダウンロードされます。
・iLok アカウントが必要
iLokはなくても大丈夫ですが、iLokのアカウントは必要なので登録しましょう。
それもPDFに書いてあります。
当たり前ですがPro Toolsユーザは普通持っているので、他のDAWユーザー向けですね。
Xpand!2とは?
Xpand!2は主にPro Toolsユーザーにおなじみのプラグイン・インストゥルメント。
簡易的な総合音源。
音も良いわけではなく、本チャンには使えないよーっていうクオリティなのですが、動作も軽くてメモ的な用途には非常に役立ちます。と言いつつ音のチープさが欲しい時にも良いです。
ざっくり一通りの楽器が入っているので、DAWやらDTM始めたばっかりの人にもいいと思いますよ。
AIR Music Technology ウェブサイト
他によさげなセール品(8/30現在)
Eighty Eight Ensembleというピアノ音源。
Xpand!2を買ったらAIRのソフト音源全部入りへのアップグレードも安くできる。
【四月は君の嘘】wacci 1stフルアルバム『日常ドラマチック』を聴く。【オリコン2位】
5人組のポップスバンドwacci。
3年半という歳月を経て、1stフルアルバム『日常ドラマチック』がついにリリース。
8/16(火)付オリコンデイリーチャートで見事2位を獲得。
個人的にもずっと応援している特別なバンドなので、感慨深いものがあります。
現実的に考えて、デビューをして1stフルアルバムを出すまでの期間が3年半というのはそうそうないです。イヤな風に聞こえちゃったらごめんなさい。
CDや配信、音楽が売れないという現在、3年半の間アルバムリリースがないという状況を考えると大抵の場合セールスが上がらずレコード会社や事務所との契約が切れてしまうか、バンドがうまく行かず解散や活動休止してしまうのではないでしょうか。
僕自身、音楽の世界に身を置いていますが見た事がないケースです。たぶん。
では今までwacciの活動はどうだったのかというと、タイアップなどを見てもアニメ「四月は君の嘘」、ドラマ「37.5℃の涙」「隠蔽捜査」「東京スカーレット」「ダブルトーン~2人のユミ~」「押忍!!ふんどし部!」、CM「ハウスのシチュー」、TV「はなまるマーケット」「七人のコント侍」、映画「スープ~生まれ変わりの物語~」など、もうあげればキリがないほどの数があります。
ライブもShibuya WWWから、渋谷CLUB QUATTRO、渋谷O-EASTや渋谷AiiA Theater Tokyo、恵比寿ガーデンホール、そして先日のツアーファイナル品川ステラボールと大きな会場へとステップを上っています。そして次のツアーファイナルは豊洲PIT。
少しづつに見えるかもしれないけれど、地道に、着実に、しっかりと歩んできている。
90年代などはこういうじっくりやっていく期間というのがアーティストにとって何より大事な時間だったのだけど(特に売れた後の地力のために)、今ではそうやってアーティストが育っていく、育てていくのが本当に難しい。
それは古き良き、というものなのかもしれない。
そうして歩んできたwacciの生み出す音楽はまさに珠玉のポップソングといったもので、普遍的でありながらちゃんと「今」がある。
「東京」という曲の中で
ねぇ
どこかで出会って もう忘れた人達へ
僕が消えたらどんな気持ちになりますか?
驚いて 頷いて 数分後には元通り
悲しいけれど 僕もおそらく同じです
という歌詞、歌を聴いた瞬間、今の東京という街を映し出しているようで涙が溢れそうな思いとゾッとする感覚を覚えました。
悲しい、嬉しい、楽しい、ちょっと弱気になってしまったり、がんばらなきゃいけなかったり、出会いや別れがあったり、どんなに時代が変わっても、成長して大きくなっても、結局僕らには日々そういうことがあって、だからこそ人なんだけど、ひとりでは抱えられなくなることもある、やっぱり。
そんな時に、ふと寄り添ってくれる。
wacciにはそんな音楽が溢れていて、聴いた後なんだか少し優しい気持ちになれる。
そんな力があります。
僕自身は割と落ち込みがちなので、「東京」のような曲がとてもフィットするのですが、誰でもきっと「あ、この曲私(僕)にあってる」と思える歌があると思いますよ。
そうして歩んできたwacci。
ドラマ「37.5℃の涙」主題歌の「大丈夫」MVが340万回再生を超えてヒット。
そしてドラマ「侠飯~おとこめし~」、映画「四月は君の嘘」http://kimiuso-movie.jp/
とさらなるタイアップが決まっています。
映画「四月は君の嘘」は広瀬すず、山﨑賢人など人気俳優が出演、主題歌はwacciの先輩バンドいきものがかり。
いきものがかり水野良樹さんのメッセージにもグッときてしまう。
wacciというバンドが、ファーストフルアルバム「日常ドラマチック」を本日リリースしました。素晴らしい歌たちが、たくさん詰まっています。皆さん、ぜひ手にとってみてください。
— 水野良樹 (@mizunoyoshiki) 2016年8月17日
wacci 『東京』 https://t.co/NPxNyEwRLZ
wacciのアルバム。オリコンデイリー2位。よかった。
— 水野良樹 (@mizunoyoshiki) 2016年8月17日
自分のグループ以外でランキング調べたの初めてだよ笑。
『日常ドラマチック』は4形態あります。
通常盤はCDのみ。通常。
初回生産限定盤AはCDとDVD。DVDには「大丈夫」のMVとかレコーディング風景が入っています。
初回生産限定盤BはAのセットにボーナスCDが付いてる。このボーナスCDだけでもミニアルバムくらいあるので、僕はこの初回生産限定盤Bをすすめます。
期間生産限定盤は限定デザインのジャケットのCD。中身は通常盤とほぼ同じですが、ボーナストラックが入っています。
ちなみに予約特典でアナザージャケットも付いてきます。
5種類あって、僕はこれ。ベースの小野さんでした。っていうか気づいたら端っこ折れてる...。裏にはメンバーにちなんだクロスワードパズルがあります。
僕はひとつもわかりませんでした。
予約特典ですが、タワレコで購入した感じ初回特典ぽい雰囲気でした。
つらつらと書いてきましたが、ちょうどアルバムが終わったので(2周目)この辺で。
14曲目に収録されている「変身」という曲、すごく良くてびっくりしました。
それぞれの「この曲いいな」が見つかるといいな。ぜひ聴いてみてください。
【ボイスメモ】デモ音源がiPhoneミュージックアプリに移せないときの対処法。【m4a】
以前にこのブログに関連することを書いていたんですが、最近もミュージシャン友達が困っているのを見かけたりしたので。
画像もなく、テキストだけです。ごめんなさい。
iPhoneでボイスメモに録音したラフだったり、届いた音資料だったりをiPhoneのミュージックで聴くぞ!と思っても聴けない、ということがあります。
ボイスメモのデータをiTunesからiPhoneに移してミュージックアプリで聴きたい!という時がやっぱりあると思います。プレイリストにまとめたりしたい時とか。
MacなんかのiTunesにはあるのに、おっかしーなというのが僕もありました。
そのデータの拡張子がm4aだった場合、基本的にはiPhoneには移せません。
iTunes上でmp3に変換してみてください。そしたらまるっと移ると思います。
無事聴けた!解決!
そっから先の「どうしてそうなるの?」が気になる方へ。
これはApple Musicに加入している人が前提です。
そうでない場合はわかりません。(僕が加入している人のため)
Apple Musicに加入している場合、iTunesからiPhoneへデータを移す時に一旦iCloudミュージックライブラリというところに接続されます。どこにあるんですかね、空かな。
その際にAIFFやWAV、ALAC(アップルロスレス)形式のものはAAC形式に変換されます。
mp3や元々AACのものは変換されません。
つまりiTunes→iCloudミュージックライブラリ→iPhoneという流れになっているんですが、このiCloudミュージックライブラリがm4aに対応していないんですね。
なので変換もされないし、移すこともできないと。
もっともっと厳密にいうと、変換が行われるのはiCloudミュージックライブラリに接続する前、iTunes上です。
それがm4aのデータは変換してくれない、というわけです。
ちなみにmp3やAACでも一定の基準に満たないものは移せないとAppleが言っていますが、その基準は明らかになってないです。たぶん。
検証した範囲でmp3の320とか256とか192とかなら大丈夫だと思いますが、ダメな場合はAIFFとかそういうのにしてみてください。
で、ここまで言っといてなんですが、m4aでもiPhoneに移せるケースがあります。
これがまたやっかいなんですが、その楽曲に紐づくデータがiCloudミュージックライブラリに存在する場合はミュージックで聴くことができるようです。
つまりApple Musicなどで配信されている既存アーティストの楽曲の場合などです。
とりわけミュージシャンにとってよくわからないこの仕様ですが、まあうまく付き合っていくしかないですね。
他の関連記事はこちら。
RADIOHEAD『A Moon Shaped Pool』に見る音楽ビジネスの巧みさ。
RADIOHEAD(レディオヘッド)のニューアルバム『A Moon Shaped Pool』がリリースされました。
しばらくレディオヘッドから遠ざかっていたので、ずいぶん久しぶりに感じます。
MVと共に突如リリースされたシングル「Burn the Witch」は 、アルバムへの期待を抱かせるのに十分なインパクトを与えました。アルバムのティーザー(予告)として賛否含めての話題性も完璧だったように思います。
ウェブサイトもアルバムに特化した形になり、見てみたところ唖然、というか驚嘆しました。
商売うますぎる...!
ここに掲載されているリリース形態は、
- スペシャルエディション(CD・LP・データ、レコーディングテープ、アートワーク、オリジナルパッケージ)
- デジタル(MP3、16bitと24bitのWAVデータ)
- LP(及びMP3と16bitのWAV)
- CD(及び12ページのブックレット)
の4形態となっています。
特段珍しいわけではないですが、大抵の場合「じゃあスペシャルエディションで全部手に入れられるよね」と思ってしまいます。
ところがちょっと見てみると24bitのWAVはデジタルにしかなく、LPやCDはそれぞれシルバーホイルでこだわったジャケットになっています。いわゆる普通のプラケースではなく、きちんと作品としてパッケージされている。
全部手に入れるには文字通り全部買うしかないのですが、CDならCD、LPならLPを買う人にとってもちゃんと満足感を得られるようにしている。LPを聴く人にとっては重量盤というのも引きが強いでしょうか。
それぞれの形態の意味と価値を引き出した、魅力あるものになっています。
僕は「え、これも欲しいし、あれも欲しい、え、全部!」と思ってしまいました。
そして値付けのうまさ。デジタルは11ドルとなっていて、3種類のデータが手に入るなら決して高いとは思いません。むしろ安く感じるくらい。
おなじくLPもCDも、スペシャルエディションでさえ、パッケージに対してお得に感じるような値段設定。
4形態全部買っても日本円で1万5千円くらいでしょうか。
それでこれだけてんこ盛りなものが手に入るなら、全部買っちゃおうかな、という人がいても珍しくないと思います。
あと、これとは別にもうひとつのページがあります。
Radiohead - A Moon Shaped Pool
ここはいわゆる配信リリースの形態一覧になっていて、iTunes、Apple Music、Amazon MP3、TIDAL、Google Playといった現在スタンダードになっているプラットフォームが網羅されています。SpotifyはBurn the Witchこそ配信されているものの、アルバムは配信されていません。おそらく無料会員枠があるためかなと想像します。TIDALはなじみがないかもしれません。まだ日本では開始されていないサービスです。
つまり音楽にお金を払うということをしている人に対しては、その人がどういう形であってもアルバム全曲を聴くことができる(しかもその人のメインスタイルに沿った形で)ということをほぼ完璧に実現しているわけです。
これだけパッケージにこだわり、どれも良心的に感じるような価格設定にする、そして今世の中に存在する新旧含めたあらゆるフォーマットに能動的に対応する、ということはそれだけの資金的な余裕と、いまがどんな時代であってもレディオヘッドという存在、そしてその価値は揺らぐことはないのだという自負がなければできないことなんじゃないかと、音楽のみならずビジネスのスタイルにまで及ぶレディオヘッドのすごさや信念の強さを感じました。
で、実のところアルバムそのものはどうなの?というところですが、僕はとてもいい印象でした。シングル曲はもちろんですが、最後11曲目に「True Love Waits」のスタジオレコーディングバージョンが入っているのにもう簡単にノックアウトされてしまいました。ライブレコーディングバージョンも好きだったけれど、いつかスタジオ録音しないかなーと思っていた曲だったので、念願叶った感じです。
いやー、やっぱすごいですね。RADIOHEAD。
- アーティスト: Radiohead
- 出版社/メーカー: Parlophone (Wea)
- 発売日: 1997/06/16
- メディア: CD
- 購入: 2人 クリック: 100回
- この商品を含むブログ (240件) を見る
- アーティスト: Radiohead
- 出版社/メーカー: Parlophone (Wea)
- 発売日: 1995/03/13
- メディア: CD
- 購入: 3人 クリック: 105回
- この商品を含むブログ (176件) を見る
King of Limbs [12 inch Analog]
- アーティスト: Radiohead
- 出版社/メーカー: Hostess Entertainment
- 発売日: 2011/04/12
- メディア: LP Record
- 購入: 1人 クリック: 3回
- この商品を含むブログを見る
Macでスカイリムがやりたい。
壮絶に今更、急にスカイリムがやりたくなった。
以前にPS3版を買ってしばらくやってたことがあったんだけど、その頃あまりゲームをやる余裕がなくて(今もあるのかは疑問だが)、結局売ってしまった。
PS3も友人に譲ることになっていて、さあどうするか。
いくつか方法を考えて見る。
1.PS3を友人に譲らない
まずはこれ。友人に泣かれるし一旦譲ることになったものを「やっぱやーめた」というのは人道的にどうなのか、というところが悩ましい。というか良心が痛む。
ただ、懸念材料としてはPS3版を以前やっていたときにセーブデータが大きくなってくるとモタついてくるという症状とか、フリーズとかがやっぱり発生していたこと。
レジェンダリー版で解決されたらしいけど、ちょっと不安。
そしてレジェンダリー版は今買うのでも結構高い。
2.Steam版を買う
この方がソフトの価格自体は安く済む。
けれど一番の問題は自分のマシンがMacだということ。
これにはさらに大きく2つやり方があるかなー。
2-1.Bootcampでやる
Bootcampでネックなのは、Windows専用パーティションが必要なこと。
さらに自分のMacモデルではWindows10に対応していないこと。
今Windows8とかを買うとなると10を買うより高い。
ちょっと現実的ではない。
2-2.仮想化環境を構築する
これならWin10いけるかな。
ただ、VMはMacのスペック的に大丈夫かなーとは思うものの、やっぱりちょっと不安。
ちなみにMacのスペックは4コア16GB。
Parallelsの方がなんかサクサク動きそうな気もする。
どちらにせよ数万はかかりそう。ただWindows10環境を構築できるのは、それ以外で色々助かりそう。
2-3.CrossOver Mac等を使ってやる
無料でWindowsソフトをMacで動かせるアプリないかな、と思ったもののwine周辺はEl Capitanではもう厳しそう。CrossOver MacならEl Capitan対応してるっぽい。
wine周辺は色々面倒、というかなんかちょいちょい手間がかかりそうだけれど、CrossOver大丈夫なのかなという不安はある。
というわけで、2-3.が一番安くすみそう、ではある。
試用版を使ってちょっと試してみようかな、という現在。
無事スカイリムはできるのか!!
※追記
CrossOver MacでSteamアプリのインストールまでは無事いけるものの、Steamアプリのすべてが文字化けするのと、このアプリすら動作があやしい。
文字化けはMSゴシックとかWinのデフォルト日本語フォントを持ってこれればいけそうだけど、どっからダウンロードするんだろう。
Steam Fontには日本語フォントは入ってない。
Steamアプリだけ英語版にしておいてスカイリムは日本語とかでいけるかなー。
見失っていた本質:『WD Web Designing 2016年5月号』を読む
WD Web Designing 2016年5月号
マイナビ出版から偶数月に発売されているウェブデザイン雑誌、『WD Web Designing』。ウェブデザインにとどまらず、Webにまつわるあらゆる事柄を扱っている雑誌です。今回のテーマは「Web戦略のプロが教える問題解決法100」。
その中で特に学びになった、というかハッとしたことがあったのでそれを取り上げます。
ケーススタディ4:ペルソナ(カトウファームウェブリニューアル)
ここで取り上げられているのは米農家のカトウファームさんとウェブ制作会社LIGさんの案件。案件内容はカトウファームさんのウェブサイトリニューアル。
LIGさんはBLOGの運営を非常に積極的にやられていて、ユニークな文体にためになるトピック満載の記事で、ご存知の方も多いはず。毎日読むし、毎日ブクマくらいの勢い。
福島の米農家 カトウファーム
株式会社LIG
自分は仕事でWebに関わる時があり、趣味でサイトを作ったりということもあります。
そんなこともあってWebの新しい話題やデザイン、技術などはなるべく目に入れるようにしているのですが、あるサイトのリニューアルをしようという時にそういった比較的新しい技術やデザインを取り入れようと考えていました。モダンな感じで。
ただ、この案件の記事を読んで自分が根本的なことをすっかり忘れていたことに気づかされました。
その人自身のパーソナリティ。つまりは人柄や性格といったその人自身の本質的な部分。デザインや技術が先行するのではなく、あくまでそういったパーソナリティの実現から始めるということの大切さであり、そのためのデザインであるということ。
ウェブの世界には本当に美しいサイトや、モダンなもの、洗練されたものがたくさんあって、当然なんですがそこに魅了されます。いざそれを自分の領域で活かそうとして、気がつくとそもそもなぜ美しいサイトでなければならないのか、モダンでなければならないのか、というところをおろそかにしてしまいます。
魅せられるあまり、本質を見失っている。
なにより気をつけなければいけないことのはずなのに、無意識のうちにドツボにはまっていました。
カトウファームさんの人柄、性格をなによりも反映したLIGさんのサイト制作に心打たれました。
正直LIGさんのブログは割とラフな、くだけた、もっというとふざけた感じのブログなので、そういう会社なのかなと思っていました。(ごめんなさい)
すごく誠実で真摯な制作会社なんだなと印象も変わりました。(ほんとごめんなさい)
ただ、「カトウファーム」での検索順位が1位ではないので、Schema.org組んであげたりしたらいいんじゃないかなと思いました。(ほんとほんとごめんなさい)
『WD 5月号』は他にもWeb戦略における様々な問題の解決法、というかそのヒントがたくさん盛り込まれていて、何かひとつはあてはまるものがあると思います。
事例として掲載されている企業も実際に仕事で関わったりすることがあると「この会社いい会社だな...」とつくづく思う企業ばかりなので、本質的だと思います。
日々学ぶことばかりですねー。
- 作者: 雨宮秀仁,神尾武志,神保直樹,和田直美,増井達巳(特別寄稿),株式会社メンバーズ
- 出版社/メーカー: マイナビ
- 発売日: 2015/01/30
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
- この商品を含むブログ (1件) を見る