【iZotope大技林】RX7でノイズを取り除くマル秘テクニック #ノイズ処理
RX7でノイズ処理する際のちょっとしたテクニック
往年を感じる若干誇大なタイトルでお届けします。
コナミコマンドばりに常識だったら申し訳ない!
でも画像は本物です。
懐かしいですね、ファミマガ。
金田一耕助は金田一技彦のパクリだと信じて疑わなかったあの頃。
というわけで、いってみましょう。
それは、ある日届いた極大ノイズ。
通常では考えられないと思いますが、そんなことが人生には起こります。
夜中に届いた、ノイズまみれのナレーション素材。
それは度肝を抜かれる極大ノイズの嵐でした。
冒頭の画像はこれをズームアップしたものです。
まるでパルテノン神殿の柱のごとく、古代エジプトのオベリスクのごとく、ノイズがそびえ立っています。
これ、マジです。
通常のやり方では処理できないノイズ。
ここから急に真面目モードになりますが、RX7で通常ノイズ処理をするときは、ノイズの種類を見定めてどのモジュール・機能を使うか検討すると思います。
RX7では、思いつくノイズはおよそなんでも効率よく処理できるだけの機能が揃っています。
私はRX2の頃から使用していますが、アップデートのたびに心底感動しています。
リバーブやリップノイズが簡単に処理できるようになったときの喜びようといったらないです。
それでも、今回のノイズについては相当悩まされました。
ノイズの種類としては、ふだん出会うことはなかなかない、デジタルノイズでした。
「バリッ!!バリッ!!」といった強烈なノイズ。
しかも断続的に。
正直、モニター音量もかなり下げて作業しないと耳も機材もやられてしまうレベルです。
ノイズ処理の際メインで使用するSpectral De-noiseやSpectral Repair、そしてInstant processを駆使しながら、取り除く、またはうまく減少させる方法を検討しました。
ただ、素材以外に「とにかく時間がない」という大問題がありました。
手順を検討し、ノイズの量を考えたとき、どうやっても間に合わないことが判明。
幸いだったのは、依頼主からは素材が素材なため「最低限のできる範囲で構わない」ということでした。
実際、うまくノイズが処理できても、ノイズと音声が重なっている部分はどうやっても不自然さが残ることがわかっていました。
Spectral De-noiseもSpectral Repairも使わないという方法
そこでふと思い立ったのが、今回の素材がナレーションであるということ。
RX7ではMusic Rebalanceという、ざっくりいうと音の種類ごとに分離して音量バランスを変えるという機能が備わりました。(Standardにもあります)
2MIXからヴォーカルだけ取り出すっていうやつです。
つまり、ノイズから声だけを抽出すればいい。
Music Rebalanceという名前からか、音楽用途に特化したものと思い込んでいて、盲点でした。
今回のデジタルノイズはおよそパーカッションの扱いになることがわかり、画像のように設定。
こびりついた汚れもスッキリ洗浄!
というわけで、こちらが処理後の画像となります。
今回は、素材全体に一括適用しました。
なぜかというと、同じ設定であっても適用範囲によって結果が異なってくるからです。
全体に一括適用することで、不自然になりすぎない程度のノイズが残り違和感を最小限に留めることができました。
ちなみに適用範囲が狭いと、ブツ切れの無音時間が生じました。
これは、ケースバイケースです。
生まれるべくして生まれた機能
なかなかここまで強烈な素材に出会う方はいないと思いますが、「Music Rebalanceはノイズ処理にも有効」というのをしっているだけで、作業の幅は広がりますし、効率的になります。
同時に、ノイズ処理のアプリケーションだからこそ、Music Rebalanceという機能に行き着いたのだな、と感じました。
iZotope、やっぱりすごいですね。
テクニックというか、ちょっとしたアイデアですが、お役に立てば幸いです。
まあ、大技林に載ってるちょっとした小技的な。小結的な。
そもそも裏技じゃないっていう。
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