南博『Touches&Velvets』を聴く
日本を代表するジャズピアニスト、南博さん。
タイトルからして美しい『Touches&Velvets』。
静謐でありながら官能的でうっとりしてしまいます。
全体としてピアノトリオを軸に弦のオーケストラがそれを彩っています。
ライナーノーツも素晴らしく、プロデューサー菊池成孔さんによるアルバム完成までの経緯が詩的に散文的に描かれており、このアルバムを一層味わい深いものにしています。南博さんによる楽曲解説も、オーケストラアレンジの中島伸行さんの解説もとても魅惑に満ちています。
自分が何か作品を作る時にも参考になる思考のプロセスだなと思います。
静かに時を味わいたい、そんな方にオススメの作品です。
3曲目の「MADRUGADA」など、ラテンの景色が浮かんで、聴いていてリラックスできる雰囲気も良いです。
今はもう中古でしか買えないのがちょっともったいないね。
素晴らしいアルバム。