意外と知らない音楽の仕事:リハトラ編
音楽で仕事をすると一口に言っても、様々です。
本当にいろんな仕事があるんだなと感じることがあります。
今回は「リハトラ」について、僕の経験上のことですが、書きたいと思います。
リハトラってなに?
おそらく出会わない人は一生出会わない仕事だろうと思います。
ただ、ライブやレコーディングなどのサポートミュージシャンだと特に若いうちに経験するかもしれません。これもそういった人向けに書いています。
【トランペット用語辞典】第17回 リハトラ | 知っててよかった!サクブラ用語辞典 [トランペット編] | サックス&ブラス・マガジン
J-WAVE NEWS:「リハトラ」「バミる」略語が存在する本当の意味
リハトラというのはこちらに書かれているように「リハーサル」の「エキストラ」という意味です。
ただし仕事の場合、友達や知り合いのバンドに代打で入るというのとは違ってきます。
当たり前ですが。
どうしてリハトラが必要?
リハトラが発生する要因としてはベテランミュージシャンあるいは売れっ子ミュージシャンで、その人が仕事のスケジュール上どうしてもリハに参加できない、けれどクライアント(アーティストなど)としてはどうしてもその日にリハをしたいという時に発生します。自身の経験では大抵ライブのリハーサルです。
同じ事務所の若手に経験をつませる、ということもあるのかな。ちょっとそういった話は聞いたことはないですが。
予算がないからリハはトラで、というのはまずないです。
リハトラの事前準備
事前に音源や楽譜など音資料が送られてきます。
キーボードやシンセの場合だとこの曲はこの音色でといった指定がある場合もありますし、方向性だけ指示が出て「リハの時に相談して決めて」という場合もあります。
このあたりは相当に幅があって、楽譜で指定されていて音源通りにという場合もあればヘッドアレンジだけで音源とずいぶん違っていたり、ということもあります。
ソロがアドリブなのか、フレーズ指定なのか、とか。
なにぶん正規のミュージシャンが多忙な場合が多いので、連絡漏れや遅れが生じることが多いです。事務所に所属していないミュージシャンだとなおさら。
ベテランやビッグネームの場合、気後れしてしまったりもしますが、資料だけではアレンジの方向性や、楽器編成もわからない場合があるのでちゃんと聞くことは聞くようにします。漏れや疑問があれば事前にちゃんと解決しておきます。
が、あまり質問攻めにするのもどうかというところがあるので、情報や疑問を整理して、その辺はうまく塩梅を見極めてください。
これに限らず、塩梅を見極める、状況を読むというのはすごく大切です。
リハトラの当日
初めて一緒に演奏する人が多い、つまりリハーサルの当日に「初めまして」というケースが多いです。
編成しか聞かされていない場合、当日ついたら周りのミュージシャンがビッグネームばっかりだったということもあります。正直、その時は震えます。
そして当たり前ですが、アーティストのマネージャーやプロデューサー、アレンジャー、FOHやPA、照明など演奏メンバー以外にも関わるひとがたくさん来ます。
なにより大事なのはきちんと挨拶をすること。たとえ一瞬震え上がっても、しっかりしましょう。怯えずに、かつ奢らずに、堂々と自然にするということ。
ミュージシャンのなかにはリハトラが来るというのを知らない人もいたりするので、さらっと「〇〇さんのトラの△△です。」と説明しておきましょう。
そして音楽的な決定権を持っている人をちゃんと認識しておくこと。
アレンジャーさんやプロデューサー(この2人はミュージシャンも兼ねている場合がある)、アーティスト本人など。
リハトラの現場、求められるもの
どのくらい音楽の仕事をしてきたか、現場を踏んできたか、というのは様々だと思いますが、リハトラといえどやはりうまくないとだめです。
事前準備をしっかりしておくこともそうですが、現場での対応力も必要です。
周囲のメンバーが自分のことを知らない分、そして正規のミュージシャンを想定する分、そういった対応力で難しい部分があります。
リハトラには本番に出る、という責任はありませんが、リハーサルの足かせになってはなりません。なので正規のミュージシャンと同じように演奏できるというのが理想ですが、、、といっても特有のクセなどもあったりするので、滞りなくきちんと演奏できれば問題はないでしょう。
リハトラでやってはいけないこと
まず、あなたがどれだけうまくても、正規ミュージシャンの仕事をとってはダメです。笑
「本番でたい!」とか思ってもこらえましょう。リハトラの一番切ない部分でもありますが。きちんと準備して、本番と同じ姿勢でやってきても出られない、というのは若干凹むところでもありますが、そう思うならリハトラはやらない!と決めて断るようにしましょう。
あと、人間関係が気さくで居心地がいい時も礼儀はしっかりとわきまえましょう。
正規ミュージシャンを含めた評価を背負っている、という意識をちゃんと持っておきます。
自分のせいで正規ミュージシャンの株が下がる、ということはあってはなりません。
引き継ぎが大事
これはリハトラ特有のことだと思います。
リハ中はちゃんとメモをとります。他の現場でも当たり前にすることですが、テンポの変更、アレンジや音色の変更、その他にも正規ミュージシャンに「これ伝えとかないとまずいな」ということをちゃんと控えておきます。普段以上に色々メモする場合もあります。
というのも現場での演奏と同じくらいに大切なのが、正規ミュージシャンへの引き継ぎだからです。
変更されたこと、変更はされていなくてもリハで確認できたこと、ステージング上どういったタイミングで演奏を始めたり、また終わらせたりするのか、正規ミュージシャンがリハに入った時に再度確認する必要がないようにしっかりと引き継ぎます。
それを考慮してメモをとっておきます。
リハトラはリハが終わっても終わりじゃないので、気を抜かないように。
本番を見に行ける場合
ライブの本番に行ってもいい時は、リハに参加できている分いろんなことがわかります。自分が参加したリハより後に変更になったこと、本番での環境やリハとの差異など、あらゆることが一層現実的に感じられます。
ライブを楽しみつつも、よりいい経験になるよう観察すると良いと思います。
「音響どうだった?」「あそこどう思った?」とかアドバイスや意見を求められることもあるので。
打ち上げにまで行ける場合
もうこれは個々人に委ねられます。笑
あまりはっちゃけすぎずに、いい感じに楽しみましょう。
他のミュージシャンやアーティストとつながりを深くできるいい機会です。
参加権が与えられたのなら、絶対行った方がいいです。
上座とか席の位置に無頓着だったりする人は気をつけた方がいいかも。笑
あとはタバコ。だいぶ減ったとはいえミュージシャンはタバコを吸う人が割合多いと思いますが、アーティストが吸っていない場合は控えた方がよいです。
終わったー!と思っても
で、ひとしきり仕事が終わってほっとするのもいいですが、ギャラはしっかりもらっておきましょうね。
いくらで、どこに請求をたてればいいのかなど、依頼がきた段階でちゃんと確認しておきましょう。
リハトラも立派な仕事なので。
本番には出られないものの、いろんなつながりを持てるいい機会であるリハトラ。
楽しんでできるといいですね。
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段違いのクオリティ。iZotope「Neutrino」
無償クオリティを遥かに凌駕したプラグイン「Neutrino」
Ozone7やRX5など、ハイクオリティなプラグインを開発しているiZotopeがリリースしたNeutrino。
レビューもなにも、無償・フリープラグインなのでダウンロードして使ってみれば誰でもわかることなんですが、震えました。
Neutrinoはすべてのトラックにインサートして使う、いわゆる全挿し系のプラグイン。
4つのモードから選び、2つのノブで調整するというシンプルな構成ですが、その中身にはiZotopeの技術が惜しみなく注がれています。
レスポンスモード、と言われる通りそれぞれのモードがトラックに合わせて反応し、動作します。大まかに4種類にわかれているだけで、実際音を聴いてみるとかなり複雑な動きをしていることがわかります。
「効果がいまいちわからないなー」という人は例えばヴォーカルをVoiceからBassに変えてみたりすると変化がわかりやすいかもしれません。
機能説明は本家などのサイトに掲載されていますが、誤解を恐れずに言えば「自動ミックスプラグイン」。効果は派手ではなくどちらかというと控えめですが、それが逆にすごいところで、仕上がったミックスがNeutrinoによってさらに洗練されます。
ミックスの細かい粗みたいなものを自動的に整えてくれる、そんなプラグイン。
ただ、低負荷ということですがトラックが増えるとやはりそれなりの負荷になってきます。マイクプリ系やコンソール系など最近全挿し推奨のプラグインが多くなりましたが、悩ましいところです。
こういった全挿し系のうっすら効果のプラグインはヘッドフォンならまだしも、スピーカーならモニター環境もしっかりしてあげないとわかりづらかったりします。
ともかく、無償というのが信じられないとっても素敵なプラグイン。
有償でも買ってしまうレベル。
RTASにまで対応していることにちょっとびっくりしました。
ちなみに日本のTACSYSTEMからでもiZotope本家からでもダウンロードできます。
TACSYSTEMもすぐにシリアルメールが届きます。
日本代理店TACSYSTEM
ICON記事
Neutrinoレビュー動画
動画後半で他の全挿し系プラグインも使ってミックスしているのがおもしろいです。
【SSL】Softube Console 1 レビュー【NEVE】
※この記事は2016/09/08に書いたもので、Console1第一世代のものです。2019年現在は、第二世代のMk2が最新機種です。その辺りを踏まえつつ、編集を加えています。大きく変わったことはないので、参考になればと思います。
DAWでコンソールを。「Softube Console1」
Console1を使い始めて少し経つので、ピックアップしてレビューを書いてみたいと思います。
できるだけフラットな視点で書きたいので良くないところも書いています。
使用環境はStudio One3.3、MacでCPUは2GHzのi7でクアッドコア、メモリは16GB、ストレージはSSDです。割と上々なスペックだと思います。
ここをご覧になっている方はConsole1がある程度どういったものかというのはご存知だと思うので、導入は簡潔に。
つまりこれがどういったものかというと、プラグインとコントローラーのセットです。
基本のセットはSSL4000Eのチャンネル・ストリップ・プラグインとConsole1ハードウェア。
オプションでSSL XL9000や、British Class A(NEVEモデリング)を追加できます。
実際にハードウェアを使っている感覚。
写真のハードウェア・コントローラーを使って操作するわけですが、確かにツマミをグリグリと、トラックの移動もボタンで一発、ミュートやソロもこのコントローラーで行えるので、見た目は随分違いますが、実際に卓を触っているような感覚です。
マウスやキーボードを使うことなくミックスを進められるので、サクサクと作業が進んでいきます。
ちなみにチャンネル・ストリップの切り替えもコントローラーで行えます。
Console1のプラグインならアンドゥもできます。
インサートできるトラック数も制限はありません。20トラック単位で切り替えていく形です。この切り替えには、慣れるのに少し時間がかかるかもしれません。
ディスプレイに出てくる画面はこちら。ディスプレイの9割近くを占めますが、これもコントローラーのボタンでオンオフ可能。操作した時だけ出てくるオートモードもあります。
地味にありがたいのが、トラック名が自動で反映されるところ。トラック数が増えてくるとさすがにトラック選択ボタンを間違えたりするのですが、トラック名が出るので今何のトラックをいじっているのかがわかって助かります。(DAWにより対応していないものもあります。)
※2017/02/20追記:しばらく使っていて、ちょっとしたフラストレーションがあると感じたのですが、それはトラック名とトラックナンバーを頭の中で一致させないといけない、ということでした。DAWでミックスをする場合、トラックナンバーを意識することはないので、そこがちょっとネックかもしれません。
実際、音はどうなの?
音については、心配ありません。さすがはSoftube、SSLもNEVEも公認をとっているだけあって再現度は非常に高いと感じました。
WAVESだと若干デフォルメがかかっているように感じますが、Softubeは質実剛健というか、忠実な印象です。WAVESというよりはUADと言うと伝わりやすいでしょうか。
最近であればSlate DigitalがNEVE 1073のモデリングを出していますが、Slate Digitalは少し経年変化したNEVEの音、という感じで割とソフトな印象があります。
それに対してBritish Class Aは新品のNEVE(と言うと変ですが)のような、音の張り出し感があります。
NEVEの公認と言うと違和感を感じる方もいるかもしれませんが、ルパート・ニーブさんではなく、AMS/NEVEの公認となっています。
ちなみにプリ/インプットは1073、EQは1084、コンプは2254 compressor or limiter、ゲートは2257 gateです。恥ずかしながらNEVEのゲートは初めて知りました。
Console1にはDRIVEとCHARACTERという項目があり、このDRIVEを上げることによって、実機さながらの倍音・歪みが付加されます。0〜10までとなっていて、5がちょうど実機を再現したもの。0だと全く付加されずバイパスとなります。5を超えるとかなり歪みが強くなってくるのと音量レベルも上がってくるため、5近辺を基本に調整するのが良いのではないでしょうか。
DRIVEの下にあるCHARACTERは文字どおりドライブのキャラクターを変化させる項目です。右に回すとプラス方向になり、ハイミッドが強調され音が前に出てきます。
左方向はマイナスとなり、逆にハイミッドレンジが削られソフト、ファット、あるいはこもった音になっていきます。
ちゃんと再現されているんだなーと感じるのは、例えばEQで何もしていない状態でも、実機を通したときに生じるEQのわずかなカーブが画面に表示されているところだったりします。
他にもEQノブを動かして数字上は200Hzをあげていても、実機は少し違う帯域が変化していたりします。それもカーブでちゃんと再現されています。数値とカーブが異なるので戸惑う人もいるかもしれません。
この画像はSoftubeのTUBE-TECH PE 1CをConsole1に立ち上げたものです。
このようにConsole1以外のプラグインもSoftubeのものであればConsole1で使用することができます(全てではありません)。
上で出てきたEQカーブの再現の話ですが、このPE 1Cが一番わかりやすいのではないかと思います。TUBE-TECHのPE 1CはPultec EQのレプリカ(と言ってしまってごめんなさい)ですが、DAW・プラグイン世代だとその特性を知らない方も多いと思います。
LOWを見てみると、BOOST(増やす)とATTEN(減らす)があるのですが、実機を知らないと「なんで増やすのと減らすのが別々にあるの?同じ帯域?意味なくない?」と思うかもしれません。
あるいは「知ってる、ブーストとアッテネートで帯域違うんでしょ。」という人もいるかもしれません。
そう、BOOSTとATTENでは対象になっている帯域が異なります。
では実際どのあたりがBOOSTされてATTENされているのか、というのをConsole1では目で確認することができます。画像はそれぞれノブを振り切った状態のものです。LOWのATTENは少し上の帯域を中心に下がっているのがわかると思います。
今まで耳で確認してきたものを、目で確認できるというのはなかなか新鮮だったりします。昔FocusriteのLiquid MixというConsole1と似た構成のプラグインがありましたが、それを思い出しました。
Console 1の残念な点、だったけど解消されたもの。(2017/02/20編集)
・モノラルのPANに対応。Studio Oneにインテグレートされた。(2017/02/20編集)
Studio Oneへのインテグレートにより、モノラルPANや、フェーダーとのリンクなどが実現されました。例えばConsole1のPANを回すと、DAW上のPANも変化します。これは本当に嬉しい。プラグインの操作も、DAWミキサーの操作も同時に行えるようになりました。
・日本語マニュアルが全て完成(2017/02/20編集)
British Class A及びSSL XL9000の日本語マニュアルはダウンロード可能です。Console1(SSL 4000E含む)自体のマニュアルは製品に同梱されています。
自分のは同梱漏れ、ということがありました。
Console1自体の日本語マニュアルはダウンロード提供していないので、無くさないよう注意です。
今も残念な点。(2019/10/25編集)
・結局Console 1で完結できない。
Console 1でミックスをすると非常にまとまりがあるのですが、昨今の音楽事情を考えるとこれだけで仕上げてしまうのはなかなか難しいです。特にEQはQを最大限狭めても結構広いので(そりゃそうなんですが)、結局他のパラメトリックEQを挿したりというのが普通にあります。
Console 1で下ごしらえ、もしくは改めて録り音を作るようなイメージで、あとは他でじっくりやるという形になってきます。
・結構容量を食う。CPU負荷が高い。(2019/10/25編集)
※現在のPCスペック環境を考えると、重くありません。
スペックが低いマシンを使っている方のみ参考にしてください。
上に書いた通り、マシンのスペックはそこそこいいはずなんですが、ジャスト50トラックにConsole 1をインサートすると容量をかなり使うことがわかりました。
CPUの使用量が60%前後をうろうろしながら、70%を超えることもあります。一応クアッドコアなんですけどね。
レーテンシーは基本的に0.1ms程度ですが、再生ボタンを押すたびにプラグインが適用される前の素の状態の音が鳴り、そのため場合によっては爆音だったりします。
一瞬ですが、常にそうなるので若干フラストレーションが溜まります。
あとは、同じく再生を押すたびにCPUの使用率が100%を超えること。
少ないトラックであれば気にならないかもしれませんが、50トラック程度は割と普通だと思うので結構厳しいですね。
未使用のセクション(Shape/EQ/Compressor)をオフにすることで節約できるので、使わなければこまめにオフ、ミュートトラックからは外す、といったことをした方が良さそうです。
Macであればクアッドコアi7は必須、iMacやMac Book Proのスペックが高いものや、Mac Proということになると思います。
終わりに。Mk2の発表。(2019/10/25編集)
つらつらと思いつくままに書いてきましたが、Console 1はおすすめなのかどうかというと「現時点では人や環境を選ぶし、無条件におすすめはできない」と思っていましたが、Mk2はなんと半額近い値段に。
PCやMacのスペックさえ許せば、導入を検討してもいいのではないでしょうか。
そしてMk2では値段以外にも、UADに対応しました。これはUADのプラグインをConsole1で操作できるというもの。UADユーザーにはトピックだと思います。
こうやってあらゆるプラグインがコントロールできるようになったらなぁ、と夢が広がります。
SSLやNEVE、APIの再現度としてはかなり高めだと感じますし、ツマミをグリグリといじってConsole 1だけでミックスをしてく楽しさは実際格別だったりします。
ただ、最近は優秀なプラグインが急激に増えたので、サウンドクオリティ面の優位性はあまりないかもしれません。
決して安いものではないので、もし悩んでいる人がいて、この記事が参考になれば嬉しいです。自分の環境では試せる製品ではないのでなおさら、です。
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【8/31まで!】Xpand!2が100円!99%OFFセール!
プラグイン音源Xpand!2のセールは8/31まで。
みなさんもう買いましたか?
イギリスのプラグイン・ストアPlugin Boutique.com(プラグイン・ブティック)でXpand!2がセール中。
お値段なんと1ユーロ/1ドル。
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すっかり忘れていて慌てて買いました。
1ユーロとか1ドルだと100円よりちょっと高くなるよな、と思ったらなんと円で買えます。しかも99円になりました。(→その後、最終的な請求は105円になってました...。)
セールは8/31までなのでお急ぎを。
購入時のポイント
・値段が110円になった?
→会員でない人はカートに入れた後、会員登録(Sign Up/サインアップ)をする必要があります。
手続きが終わってカートに戻ったら「あれ?110円になってる...」と思うかもしれませんが、カートの下にあるBilling AddressをJapanで入力すれば99円に変わります。
・ダウンロードの仕方は?
→購入後の画面でDownloadボタンが出てくるのでそれをクリックするとPDFがダウンロードされます。PDF内のリンクをクリックするとインストーラーがダウンロードされます。
・iLok アカウントが必要
iLokはなくても大丈夫ですが、iLokのアカウントは必要なので登録しましょう。
それもPDFに書いてあります。
当たり前ですがPro Toolsユーザは普通持っているので、他のDAWユーザー向けですね。
Xpand!2とは?
Xpand!2は主にPro Toolsユーザーにおなじみのプラグイン・インストゥルメント。
簡易的な総合音源。
音も良いわけではなく、本チャンには使えないよーっていうクオリティなのですが、動作も軽くてメモ的な用途には非常に役立ちます。と言いつつ音のチープさが欲しい時にも良いです。
ざっくり一通りの楽器が入っているので、DAWやらDTM始めたばっかりの人にもいいと思いますよ。
AIR Music Technology ウェブサイト
他によさげなセール品(8/30現在)
Eighty Eight Ensembleというピアノ音源。
Xpand!2を買ったらAIRのソフト音源全部入りへのアップグレードも安くできる。
【四月は君の嘘】wacci 1stフルアルバム『日常ドラマチック』を聴く。【オリコン2位】
5人組のポップスバンドwacci。
3年半という歳月を経て、1stフルアルバム『日常ドラマチック』がついにリリース。
8/16(火)付オリコンデイリーチャートで見事2位を獲得。
個人的にもずっと応援している特別なバンドなので、感慨深いものがあります。
現実的に考えて、デビューをして1stフルアルバムを出すまでの期間が3年半というのはそうそうないです。イヤな風に聞こえちゃったらごめんなさい。
CDや配信、音楽が売れないという現在、3年半の間アルバムリリースがないという状況を考えると大抵の場合セールスが上がらずレコード会社や事務所との契約が切れてしまうか、バンドがうまく行かず解散や活動休止してしまうのではないでしょうか。
僕自身、音楽の世界に身を置いていますが見た事がないケースです。たぶん。
では今までwacciの活動はどうだったのかというと、タイアップなどを見てもアニメ「四月は君の嘘」、ドラマ「37.5℃の涙」「隠蔽捜査」「東京スカーレット」「ダブルトーン~2人のユミ~」「押忍!!ふんどし部!」、CM「ハウスのシチュー」、TV「はなまるマーケット」「七人のコント侍」、映画「スープ~生まれ変わりの物語~」など、もうあげればキリがないほどの数があります。
ライブもShibuya WWWから、渋谷CLUB QUATTRO、渋谷O-EASTや渋谷AiiA Theater Tokyo、恵比寿ガーデンホール、そして先日のツアーファイナル品川ステラボールと大きな会場へとステップを上っています。そして次のツアーファイナルは豊洲PIT。
少しづつに見えるかもしれないけれど、地道に、着実に、しっかりと歩んできている。
90年代などはこういうじっくりやっていく期間というのがアーティストにとって何より大事な時間だったのだけど(特に売れた後の地力のために)、今ではそうやってアーティストが育っていく、育てていくのが本当に難しい。
それは古き良き、というものなのかもしれない。
そうして歩んできたwacciの生み出す音楽はまさに珠玉のポップソングといったもので、普遍的でありながらちゃんと「今」がある。
「東京」という曲の中で
ねぇ
どこかで出会って もう忘れた人達へ
僕が消えたらどんな気持ちになりますか?
驚いて 頷いて 数分後には元通り
悲しいけれど 僕もおそらく同じです
という歌詞、歌を聴いた瞬間、今の東京という街を映し出しているようで涙が溢れそうな思いとゾッとする感覚を覚えました。
悲しい、嬉しい、楽しい、ちょっと弱気になってしまったり、がんばらなきゃいけなかったり、出会いや別れがあったり、どんなに時代が変わっても、成長して大きくなっても、結局僕らには日々そういうことがあって、だからこそ人なんだけど、ひとりでは抱えられなくなることもある、やっぱり。
そんな時に、ふと寄り添ってくれる。
wacciにはそんな音楽が溢れていて、聴いた後なんだか少し優しい気持ちになれる。
そんな力があります。
僕自身は割と落ち込みがちなので、「東京」のような曲がとてもフィットするのですが、誰でもきっと「あ、この曲私(僕)にあってる」と思える歌があると思いますよ。
そうして歩んできたwacci。
ドラマ「37.5℃の涙」主題歌の「大丈夫」MVが340万回再生を超えてヒット。
そしてドラマ「侠飯~おとこめし~」、映画「四月は君の嘘」http://kimiuso-movie.jp/
とさらなるタイアップが決まっています。
映画「四月は君の嘘」は広瀬すず、山﨑賢人など人気俳優が出演、主題歌はwacciの先輩バンドいきものがかり。
いきものがかり水野良樹さんのメッセージにもグッときてしまう。
wacciというバンドが、ファーストフルアルバム「日常ドラマチック」を本日リリースしました。素晴らしい歌たちが、たくさん詰まっています。皆さん、ぜひ手にとってみてください。
— 水野良樹 (@mizunoyoshiki) 2016年8月17日
wacci 『東京』 https://t.co/NPxNyEwRLZ
wacciのアルバム。オリコンデイリー2位。よかった。
— 水野良樹 (@mizunoyoshiki) 2016年8月17日
自分のグループ以外でランキング調べたの初めてだよ笑。
『日常ドラマチック』は4形態あります。
通常盤はCDのみ。通常。
初回生産限定盤AはCDとDVD。DVDには「大丈夫」のMVとかレコーディング風景が入っています。
初回生産限定盤BはAのセットにボーナスCDが付いてる。このボーナスCDだけでもミニアルバムくらいあるので、僕はこの初回生産限定盤Bをすすめます。
期間生産限定盤は限定デザインのジャケットのCD。中身は通常盤とほぼ同じですが、ボーナストラックが入っています。
ちなみに予約特典でアナザージャケットも付いてきます。
5種類あって、僕はこれ。ベースの小野さんでした。っていうか気づいたら端っこ折れてる...。裏にはメンバーにちなんだクロスワードパズルがあります。
僕はひとつもわかりませんでした。
予約特典ですが、タワレコで購入した感じ初回特典ぽい雰囲気でした。
つらつらと書いてきましたが、ちょうどアルバムが終わったので(2周目)この辺で。
14曲目に収録されている「変身」という曲、すごく良くてびっくりしました。
それぞれの「この曲いいな」が見つかるといいな。ぜひ聴いてみてください。
【ボイスメモ】デモ音源がiPhoneミュージックアプリに移せないときの対処法。【m4a】
以前にこのブログに関連することを書いていたんですが、最近もミュージシャン友達が困っているのを見かけたりしたので。
画像もなく、テキストだけです。ごめんなさい。
iPhoneでボイスメモに録音したラフだったり、届いた音資料だったりをiPhoneのミュージックで聴くぞ!と思っても聴けない、ということがあります。
ボイスメモのデータをiTunesからiPhoneに移してミュージックアプリで聴きたい!という時がやっぱりあると思います。プレイリストにまとめたりしたい時とか。
MacなんかのiTunesにはあるのに、おっかしーなというのが僕もありました。
そのデータの拡張子がm4aだった場合、基本的にはiPhoneには移せません。
iTunes上でmp3に変換してみてください。そしたらまるっと移ると思います。
無事聴けた!解決!
そっから先の「どうしてそうなるの?」が気になる方へ。
これはApple Musicに加入している人が前提です。
そうでない場合はわかりません。(僕が加入している人のため)
Apple Musicに加入している場合、iTunesからiPhoneへデータを移す時に一旦iCloudミュージックライブラリというところに接続されます。どこにあるんですかね、空かな。
その際にAIFFやWAV、ALAC(アップルロスレス)形式のものはAAC形式に変換されます。
mp3や元々AACのものは変換されません。
つまりiTunes→iCloudミュージックライブラリ→iPhoneという流れになっているんですが、このiCloudミュージックライブラリがm4aに対応していないんですね。
なので変換もされないし、移すこともできないと。
もっともっと厳密にいうと、変換が行われるのはiCloudミュージックライブラリに接続する前、iTunes上です。
それがm4aのデータは変換してくれない、というわけです。
ちなみにmp3やAACでも一定の基準に満たないものは移せないとAppleが言っていますが、その基準は明らかになってないです。たぶん。
検証した範囲でmp3の320とか256とか192とかなら大丈夫だと思いますが、ダメな場合はAIFFとかそういうのにしてみてください。
で、ここまで言っといてなんですが、m4aでもiPhoneに移せるケースがあります。
これがまたやっかいなんですが、その楽曲に紐づくデータがiCloudミュージックライブラリに存在する場合はミュージックで聴くことができるようです。
つまりApple Musicなどで配信されている既存アーティストの楽曲の場合などです。
とりわけミュージシャンにとってよくわからないこの仕様ですが、まあうまく付き合っていくしかないですね。
他の関連記事はこちら。
RADIOHEAD『A Moon Shaped Pool』に見る音楽ビジネスの巧みさ。
RADIOHEAD(レディオヘッド)のニューアルバム『A Moon Shaped Pool』がリリースされました。
しばらくレディオヘッドから遠ざかっていたので、ずいぶん久しぶりに感じます。
MVと共に突如リリースされたシングル「Burn the Witch」は 、アルバムへの期待を抱かせるのに十分なインパクトを与えました。アルバムのティーザー(予告)として賛否含めての話題性も完璧だったように思います。
ウェブサイトもアルバムに特化した形になり、見てみたところ唖然、というか驚嘆しました。
商売うますぎる...!
ここに掲載されているリリース形態は、
- スペシャルエディション(CD・LP・データ、レコーディングテープ、アートワーク、オリジナルパッケージ)
- デジタル(MP3、16bitと24bitのWAVデータ)
- LP(及びMP3と16bitのWAV)
- CD(及び12ページのブックレット)
の4形態となっています。
特段珍しいわけではないですが、大抵の場合「じゃあスペシャルエディションで全部手に入れられるよね」と思ってしまいます。
ところがちょっと見てみると24bitのWAVはデジタルにしかなく、LPやCDはそれぞれシルバーホイルでこだわったジャケットになっています。いわゆる普通のプラケースではなく、きちんと作品としてパッケージされている。
全部手に入れるには文字通り全部買うしかないのですが、CDならCD、LPならLPを買う人にとってもちゃんと満足感を得られるようにしている。LPを聴く人にとっては重量盤というのも引きが強いでしょうか。
それぞれの形態の意味と価値を引き出した、魅力あるものになっています。
僕は「え、これも欲しいし、あれも欲しい、え、全部!」と思ってしまいました。
そして値付けのうまさ。デジタルは11ドルとなっていて、3種類のデータが手に入るなら決して高いとは思いません。むしろ安く感じるくらい。
おなじくLPもCDも、スペシャルエディションでさえ、パッケージに対してお得に感じるような値段設定。
4形態全部買っても日本円で1万5千円くらいでしょうか。
それでこれだけてんこ盛りなものが手に入るなら、全部買っちゃおうかな、という人がいても珍しくないと思います。
あと、これとは別にもうひとつのページがあります。
Radiohead - A Moon Shaped Pool
ここはいわゆる配信リリースの形態一覧になっていて、iTunes、Apple Music、Amazon MP3、TIDAL、Google Playといった現在スタンダードになっているプラットフォームが網羅されています。SpotifyはBurn the Witchこそ配信されているものの、アルバムは配信されていません。おそらく無料会員枠があるためかなと想像します。TIDALはなじみがないかもしれません。まだ日本では開始されていないサービスです。
つまり音楽にお金を払うということをしている人に対しては、その人がどういう形であってもアルバム全曲を聴くことができる(しかもその人のメインスタイルに沿った形で)ということをほぼ完璧に実現しているわけです。
これだけパッケージにこだわり、どれも良心的に感じるような価格設定にする、そして今世の中に存在する新旧含めたあらゆるフォーマットに能動的に対応する、ということはそれだけの資金的な余裕と、いまがどんな時代であってもレディオヘッドという存在、そしてその価値は揺らぐことはないのだという自負がなければできないことなんじゃないかと、音楽のみならずビジネスのスタイルにまで及ぶレディオヘッドのすごさや信念の強さを感じました。
で、実のところアルバムそのものはどうなの?というところですが、僕はとてもいい印象でした。シングル曲はもちろんですが、最後11曲目に「True Love Waits」のスタジオレコーディングバージョンが入っているのにもう簡単にノックアウトされてしまいました。ライブレコーディングバージョンも好きだったけれど、いつかスタジオ録音しないかなーと思っていた曲だったので、念願叶った感じです。
いやー、やっぱすごいですね。RADIOHEAD。
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King of Limbs [12 inch Analog]
- アーティスト: Radiohead
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